杏酒

杏酒

 

 


梅ジュース

私は、「あんず」が大好きな果物である。実家の裏山に大きな杏の木があった。丁度梅雨の時季に赤く熟れておやつ代わりに食べていた。
赤く熟れた杏の実は甘酸っぱく、甘いものが不足していた戦後、貴重な糖分の補給で近所の子供に羨ましがられていた。

果物が豊富に出回っている今の時代には、スーパーで杏を見かける位で、懐かしんで食べることも無くなっていた。
梅、ラッキョ漬けは自家製に拘って、今年は出来がいい、悪いと、味比べをしていた。お裾分けもして、「美味しい」と言われ悦に入っていたものである。

昨年、梅を大量に漬け、今年はお休みにしたが、恒例の行事がないと寂しいものである。ところが山友から、「杏は食べますか」と打診された。
一にも二もなく、「食べます!!食べます!!」。大好きなものは高齢者になって大好きである。ホワイトリカーで漬け込んだ。梅酒で寝酒をチビチビやろうと、楽しみが増えた。持つべきは友である。