描く力

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 熊本日日新聞の美術公募展のグランプリに玉東町の井上あやさん、ふるさと賞に熊本市山下正人さん(69)が選ばれた。井上さんの年齢は伏せてある。芸術には年齢は関係ない。あっぱれである。
 作品、「私風景」は一面を飾っている。本物を観なくても紙面から作者の思いが伝わってくる。観る人の共感を呼ばなければ、グランプリには届かない。
 長野県出身の井上さんが絵を始めたきっかけは、「小学生の頃、先生から絵だけは褒められた」と強調している。何か一ついい所があればいいのである。
 山下さんは、ガンを患い、体調の良い時に少しづつ描き始め、作品、「気嵐の崎津集落」を仕上げた。絵を描くことが、「生きがい」だと素直に述べられている。
 「子どもの頃から絵描きになるのが夢であった。回り道であったが今絵筆を持ててうれしい」と満面の笑みが紙面通じて伝わってくる。
 グランプリ、ふるさと賞、これから審査があるチャレンジ部門、3部門の入賞作品が県立美術館で展示される。11月30日~12月5日。楽しみである。