目線

 仕事を辞めて26年になる。辞めてから私の生活は極端に変わった。仕事がないのがこんなに精神が安定しないか、辞めるまで気が付かなかった。            長男から、「働いてはどうか」と勧められたが、60歳で仕事から離れると宣言した手前自由奔放な生活を手放すには至らなかった。  

 若い時の目線は後で述べるとして、最近の私の目線は大きく変わった。年金生活で収入の面で大きく減少したので、変わらざるを得ない。                昨日、寒の地獄に早起きして行ったが、断られた。リニューアルして予約制に代わっていた。断わられたのは仕方ないが豪華仕様になっていた。  

 料金は、私から言わせてもらえば、立ち寄り冷泉としては破格の値段である。今までのように年金生活者が気楽に立ち寄れる料金設定になっていない。(おひとり様、¥2500)。

経営者の端くれであった頃ならいざ知らず、私の目線は貧しかった青年時代に遡っていた。幸せは金銭で買えない。心から楽しいと思っても買えない時もある。