寒の地獄

かん

 「お盆期間中は家に籠るに限る」、と高齢者仲間と申し合わせていた。車は渋滞するし、人出は多い。ノロノロ台風6号の居座りで予定が大きく変更を余儀なくされた。
「寒の地獄」、行きの予定がお盆期間中の今日になった。渋滞を避けるため朝早く出発することにした。高齢者は朝は苦にならない。いくら早くても文句一つ出ない。
 
 車はスムーズみ進み、蒸し暑い市街地を早々脱出できた。阿蘇の草原は快適なドライブコースで、日ごろのモヤモヤは全て吹き飛んだ。
やまなみハイウェイの三愛レストハウスでトイレタイム。混んでないが、バイクや車は普段より多い。スピードの出しすぎは命取りだ。九重連山はいつ来ても感動する。牧ノ戸峠の駐車場は登山客の車で溢れていた。
 
 早く着きすぎたので長者原で時間をつぶし、寒の地獄に!!。「予約しましたか」、と受付が聞くではないか?「業態が変わりまして、今までの寒の地獄ではありません」とにべもない。
「聞いてないよ」。調べてこない我々が悪いのだが、今までの寒の地獄ではない。世の中の移り変わりは世の常だ。寒さを我慢我慢の寒の地獄は今はない。帰りは人手の地獄に付合わされた。