社会

英語の、「ソサエティ」は我々は、「社会」と訳している。新聞の受け売りだが、福沢諭吉は、「人間交際」と訳した。
社会と人間交際とでは、私は福沢諭吉の訳に軍配を上げたいと思う。何と素晴らしい言葉の表現だ。明治の人の語彙のすばらしさは舌を巻く。

明治時代のアメリカは、日本と違い民主主義が根付いていた。個が尊重され、自由な社会が形成されつつあった。
「社会」は学者の訳で簡単明瞭で解りやすいが、明治の時代にはそぐわない。その点、「人間交際」は当時の生活を深く捉えた言葉である。

熊本地震、先日起こった石川珠洲市地震の被災者、「困った時はお互い様」、この言葉に私たちは大いに救われどれだけ安心しただろう。
今でも、「人間交際」がピッタリ、日本社会を表している。アメリカとは違うのである。日本社会は身近な人への優しい心配りが生きている。剪定作業で怪我してつくづくそう思う。