天路の旅人」

スマホが震えた。何事かと耳に当てると山友からだ。「沢木耕太郎がNKの、(クローズアップ現代)に出ているよ」と連絡してきた。
沢木さんがテレビにに出る番組を見落としていた。熱烈フアンを自認している私は、ファン失格である。「新網走番外地」なるヤクザ映画を観ていたのである。

早速チャンネルを切り替え、沢木さんがまぎれもなくテレビ画面に登場していた。一語も聞き漏らすまいと、瞬きも惜しむほど、画面に釘づけになった。
昨年11月に出版された、「天路の旅人」についての思いのたけを吐露されていた。私は出版されて直ぐ購入したが、それで安心してしまい、2ヶ月間、机に積読だけであった。
一ページも開かず帯封もそのままだ。読まない理由は五万とある。目が薄くなった。確かに漢字は読みずらい。
それより、パソコンのユーチューブでゲームや情報が手っ取り早い。読書の楽しさを奪われていた。沢木さんの言葉一つ一つが胸に刺さった。人生には、考える力と、自由が一番である。