鏡開き

昔ほどでないが、正月を待つ心模様は、今も、昔も変わらない。「もう一つ寝るとお正月」正月が来るのを待ちのぞんでいた。正月は特別な日であった。
今日は暖かい朝だった。ジャンパーも羽織らず外に出たが、寒くない。独り身であるが、正月は心が華やいで高揚していた。日の出の太陽も輝きを増しているようだった。

明日は、11日、鏡開き、田舎では明日で正月終わり、玄関に飾つていたしめ飾り、供えていた鏡餅、それぞれの役目は終わり、正月気分ともお別れだ。
巷では正月の風習も廃れがちだが、戦後すぐ生まれの私には身体に沁みついている。そう言う反面、七草がゆをすするのは忘れていた。

私は偉そうに昔の事を持ち出すが、私が一番近代文明に翻弄されている。私にできることは、朝6時に起き、先祖に一番茶を供え、炊事洗濯、掃除、続けること位である。
鏡開きには一日早いが神様に供えていた鏡餅お食べてみた。食えた代物でない。どんなに焼いても煮ても柔らかくならない。捨てたら罰当たりになる。