別腹


夏バテしていても食欲はある。誰でもそうである様に、元気の源は食欲であると思っている。その食欲が減退している。
食欲が減退を漏らしたら、友人は「どこか悪い所があるのか、それは病気だ、健康診断を受けろ」とうるさい。

居酒屋でしこたま飲んだり食べたりした後、2次会でケーキ、ラーメ、ビールを飲んだり食べたりしていたのを友人は覚えていたのだ。
たらふく食べて、ケーキやビールがよく入るものだと友人たちを驚かせていた。そして甘いも辛いも両刀使いだと自慢していた。遠い昔の話である。

そんな私の食欲不振を気遣って友人は心配してくれている。いつまでも象並みの胃袋が健在でない。私だって歳はとるし、若くない。
三食を摂るのが精一杯で、別腹を行使する機会がない。腹一杯食べた、なり果てが糖尿病である。別腹と言って飲み屋街をはしごしていたのが懐かしい。