メンバー18人に選ばれ、シートバッテング、ノックを受ける機会が与えられた。球拾いの毎日から逃れ練習が面白くなった。
レギュラーには程遠い実力で、遠征メンバー15人に選ばれることはなかった。ところが、幸運んはどこに落ちているか分からない。。
レギュラーのキャッチャーI君が急に退部すると申し出て来たのだ。大会直前であったが退部の決意は固く、チームはガタガタになった。
キャッチャーはハードで、痛くて辛い。I君の退部理由である。レギュラーになりたいが、キャッチャーは嫌だと引き受け手がない。
1年生にしては図体が大きかった私に監督の目が留まったのだ。「お前しかいない、チームを救ってくれ」の一言で決まった。
私はキャッチャーのポジションだけは、勘弁願いたいと思っていたが、担任H監督の要請を断る勇気はない。レギュラーのポジションは得たが、苦難の歴史の始まりである。つづく