山友

 山友、登山仲間をそう呼ぶ。単なる友達とはちょっと違う。山登りは一歩間違えて死に直結する。山登りは遊びの分類に入るかもしれないが、真剣勝負の舞台である。

 そして、山を征服するには遊び半分の気持ちでは、目的は達成できない。仲間の気持ちが一つにならなければ大きな事故を招くことになる。

 厳しい状況にたてば立つほど、登山仲間は結束が強くなり、絆が深まるのである。だから山友と言えば、一般的な友達の関係を超えた存在になるのである。

 同じ釜の飯を食った兵隊さんの関係と似たところがるように思える。山友の響きを言葉で説明しろと言っても無理な相談である。

 本格的に登山を始めて、17年になる。私にも信頼できる山友と言える仲間が出来た。仲間と一緒に車に乗るだけで深い信頼に満ち安心できるのである。

 そして、山友とは男女を超越した存在になる。男性だ、女性だと差別は出来ないのである。青空の下ででトイレはするし、裸にもなったりする。山友とは独得な関係である。 

f:id:sin0501:20190507220407j:plain