赤ひげ

 久しぶりに生の舞台を市民会館へ観に行った。健康友の会から無料招待され勇んで出かけた。今どき無料とは有り難いが、ただより高い物はないと戒められている。
指定席ではないので、早いもの勝ちである。いい席で観るには早く並ばなければならない。開演1時間前に並んだが、考えることはみな同じである。

 早くから並んだ甲斐あって、前から10列目に無事陣取ることができた。最高の席である。俳優の息遣いが感じられ、観劇の醍醐味が味わえる。
「赤ひげ」は山本周五郎の原作で、黒沢明監督もメガホンをとっている。テレビでも連載され、我々の年代には広く知られている。

 名作をどう描くか興味があったが、不覚にも眠たさが勝り睡魔が襲ってきた。しかし、物語がだんだん進むにつれ、舞台に吸い込まれていった。
「赤ひげ」、いのちの平等、医療、医療従事者の代名詞になっているが、現実は医療界は金儲けの代名詞になっている。残念である。