寂しかった玄関口

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  空の玄関口、熊本空港は我々の学生時代は開通していなかった。上京するのにもっぱら陸の玄関口熊本駅経由であった。
 上京するとき、田舎者の私にとって、こんなにぎやかな場所があるのかと目を瞠ったものである。車は行き交いネオンも眩かった。
 しかし、帰省する度、熊本駅が、東京駅、都内のターミナル駅と較べるとこんなに寂しかったのかと、わが目を疑ったものである。
 中学時代の友人の下宿先が、熊本駅裏にあったが、陸の玄関口とは思えない寂しい所であった。ビル一つ立っていなかった。
 ところが時代変わって、熊本駅周辺の再開発が進み、新幹線は開通、ビルラッシュが続き、熊本の玄関口として相応しくなっている。
 大型商業施設がオープンして、にぎやかさを増している。道に迷ったり、迷子になりようがない、寂しい玄関口の昔の熊本駅が懐かしく、私は好きである。