家族

f:id:sin0501:20210410155359j:plain


f:id:sin0501:20210410155049j:plain

  映画、「序の舞」をを観た。宮尾登美子さんの原作。好きな作家で何作か読んでいる。宮尾さんの名前が載っていたので、躊躇わず録画しておいたのだ。
 時代が目ざましく変わる江戸末期から明治、大正時代までが舞台である。これらの時代の風俗、生活を考証する意味でも興味が尽きない。
 庶民の生活は貧しく、貧しさの度合いは現代とは比べものにならない。現代の若者には想像すらできないことが日本の中で起こっていたのだ。
 まだ頑是ない子供の時代に、口減らしの名目で人身売買が行われていた。貧困は罪であるとしか言いようがない。自分の身、我が子の身に置き換えると忍び難い。
 貧乏は人の心さえ変えかねない。世の中は変わっても人の心は変わらないはずである。ところが、親子の情そして人間の情は脆いものである。
 貧乏は人の心を豊かにする説がある。それは令和の豊かな生活する現代人に当てはまる言葉である。閉塞した息苦しい社会が、そう遠くない日本にあった。自由な日本、万歳!!