熊本城

 熊本地震で熊本城は大きなダメージを受けた。阿蘇神社も莫大な被害を受けたが阿蘇地域の人は阿蘇神社が地震の被害を一手に引き受けたのだと誇らしげに話していた。
熊本城の石垣は大きく崩れ去り、無残な姿をさらしていた。下通、上通、大勢の行きかう多くの人々は我がことのように心を痛めていた。

 新聞に熊本城の復旧の様子が報道され胸をなでおろしていた。知事選の応援に来ていた鹿児島のM君が復旧中の熊本城を観てみたいと要望で、渡りに船である。
私も熊本に居ながら、外から見るだけで、復旧中の熊本城をこの目で確かめたいと思っていた。
M君は、「すばらしい、すばらしい」と感嘆の声を上げながら仮設通路を歩いていた。

 天守閣はほぼ出来上がり、清正が建築した熊本城の威容を晒していた。本当に白壁と瓦の輝き、そびえる天守閣は天下の名城と言える。
熊本城の完全復旧は、29年後との説明があったが、私やMはおそらく生きていないだろう。丹念に隅々まで見て回り、先人の偉業を称えたい思いにかられた。