七草粥

 春の七草は今でもすらすら話せない。覚えていないといううのが正確である。植物学の講座を受けているが、小さい時から苦手である。
植物が苦手でも、ちゃんと77歳、喜寿まで暮らしてきた。苦手でもこのまま終わりたくないので植物学を受講している。

 春の七草が、七草粥の材料になっているとは、おぼろげながら知っていたが、本当である。七草粥は小さい時から食っていたが、我が家の七草粥は手抜きである。
セリやダイコンは入っていたがその他はあやしい。正月料理の余った材料でさっさと調理していたに違いない。おふくろは忙しかった。

 七草粥の習慣は江戸時代から広まったそうだが、道理にかなった食習慣である。私も習慣に従い、冷蔵庫の残り物を粥鍋に放り込んで豪快に頂いた。ニンジン、椎茸、もやし、玉ねぎまで放り込んだ。
野菜だけのシンプルな味にしたかったが、卵まで入れてかき混ぜた。胃を休ませるのに卵は違反だが、現代は現代流のやり方がある。栄養満点の粥が出来上がった。