神無月

 早すぎる。超音速機より早い感じがする。9月はアッと言う間にすぎた。今年も9か月暮らして、今日から10月だ。この調子では、1年もあっと言う間だし、10年経つのもあっと言う間だ。 月日が経つのが早いことは、私が天国に召されるのも早いと言うことである。生を受けたらいつかはこの世からおさらばするのだが、まだまだこの世の中をじっくり見たいものである。    

 10月は神様が出雲大社に集合する月で、神様不在である。神話を信じているわけでないが、先祖が神様と人々の受け渡しに関係あった者が、神様を信じないとは、不遜であると感じている。 車で出かけるとき、事故を起こさないよう、宝くじを買うとき、当選しますよう、神棚にお祈りする。神様にはイロイロお願いするのは邪道だと教えられていた。  

 神様にお参りするときは、無心になることだ。いろんなお願いをし、欲張ったら神様は望みをかなえてくれない。お金、健康、子宝......云々。お願いした時点で作法違反である。 無心に頭を下げる。今日も安全に過ぎました、明日も今日のように楽しく過ぎますように。願い事はたくさんある。神様の前では無心になる作法は知っているが、神様不在の今だから作法は関係ない。