木曜日は本曜日

最近本屋さんには1カ月に1~2回訪ねる位だ。本屋さんに入ると何故かハッピーな気分になる。気分が高揚すると言ったら大袈裟であるがそのような心持だ。
自営業時代、商売上のストレスだつたり、気分がすぐれなかったりした時、本屋さんの店内に入った途端別世界である。帰宅途中に街の小さな本屋さんに寄るのが楽しみであった。

本屋の主人は、娘の同級生の父親で、私と年齢は離れていなかった。本屋の主人だけあって、本の話になると時間を忘れて話込んだものである。
本屋さんに通っている内、お得意さんのHさんと親しく話すようになった。勉強家のHさんと人生論、宇宙論等々話すまでになっていた。本屋さんでは難しい話でも自由にできる雰囲気がある。

本屋さんの前を通る時Ⅰ週間ほど店が閉まつていた。再開されて店番していた奥さんに事情を尋ねると、「亡くなりました、胃がんです」。まだ50歳前のはずだ。
それから、1年もたたずに店を畳まれた。珍しい本や、新刊本お頼んでいた町の小さな本屋さんが消えた。本離れが続いていて町の本屋さんが消えていると言う。私は小町の小さな本屋さんが好きだ。