五月病

病院にかかると病気になる。病気に縁のなかった若い頃、言いたい放題、厚顔無恥であった。当時を振り返ると若気の至りである。
定期的に病院に通っている。持病の糖尿病、前立腺肥大、歯医者に眼科、薬は一日たりとも欠かせない。

先般、血液検査を受けた。前立腺がんの疑いがあるのでMRI検査を主治医から強く勧められた。やはり、病院にかかると病気が見つかる。
検査の結果、疑いが晴れた。近くに人がいなければ、大声でバンザイを叫びたいくらい、嬉しかったし、ホッとした。

しかし、新たに病気が見つかった。血栓が出来やすい体質で精密検査をすすめられた。病院にかかると病気になることは本当であった。
豪放磊落にみられる私だが、気は小さい方である。次ぎ次ぎ病気が見つかると精神が病む。学生の五月病は聞いたことはあるが、高齢者の五月病もきっとある。