薪能

 

  

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  有意義な一日であった。午前中は熊本史談会主催の水前寺成趣園成り立ちの勉強会、午後から薪能の鑑賞で、知的欲求を満足させるものであった。
 74年生きて来て薪能を鑑賞するのは初めてであった。新聞の片隅の小さな薪能の開催記事を見たのがきっかけであった。
 能、薪能の何たるかはおぼろげながら知っていたが、本物の舞台はこの齢まで観ることはなかった。日本の伝統文化の一端に触れることなく生きてきたことは恥じ入るばかりである。
 たまたま、午前中の勉強会が、水前寺成趣園について、薪能の開催場所が同じ水前寺成趣園、何かのご縁である。
 薪能の名が示す通り、赤々と燃えた薪のかがり火に浮かび上がった舞台は、戦国の世に舞い戻ったようである。初冬の冷え込んだ空気が幽玄な世界に引き込まれるのに時間はかからなかった。
 薪能に触れて、日本文化の奥深さを垣間見たような気がする。ただ、一回だけ見て薪能は語れない。