白煙

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 実家に帰省した。実家を継いでいる兄貴が倒れて3年、空き家にになっている。時々掃除にに行っているが、家は荒れ放題である。
 今回、外国人夫婦に貸すことになった。甥っ子の決断に反対する理由はない。貸すことになると、家具、布団、もろもろの持ち物の処分しなければならない。
 家の中の整理を手伝うことになった。家を貸すと言ううことは、生活に必要だった物を一つ残らず、処分することである。
 あらかじめ、残しても欲しい、家具や生活用品にはテープが貼ってあった。それでもすごい量の廃棄物である。
 家族の想い出の品を甥っ子が選びだし、残りは業者に引き取ってもらう。あれもこれも家族の想い出の品、甥っ子の目に涙が光る。
 それでも、業者に引き渡せない、おびただしい書類や写真は空き地で燃やすことにした。たちまち白煙が立ち昇る。勢いよく立ち昇る白煙は天国にいる先祖に届くように思える。実家が無くなる訳でないが、一抹の寂しさがこみあげてきた。