2~3回で終わる予定だった私の野球部物語15回を迎えるに至った。今までは苦しいながらも、頑張ればどうにかなる、楽しい思い出でであった。
レギュラー3人、それも守備のかなめである、サード、ショートキャッチャーが辞めると言う。家庭、進学の事情は如何ともしがたい。中学生の私には及ぶ範囲ではない。
これから、我々の出番だと張り切っていたのに、出鼻をくじかれた。控えの選手、一年生を鍛えたとしても、実力の差は歴然としていた。
女房役キャッチャーK・Iの退部は、大きな痛手であった。誰でも出来るポジションでない。私が気持ちよく投げるには、にわか仕立ての部員では安心して投げ込みが出来ないのである。
キャプテンとして、ピッチャーとして張り切っていたのに、夢がしぼんでしまった。後輩の指導はおざなりになりやる気を失くしてしまった。
試合に勝つには、やる気であったり、チームワークである。一人がいくら頑張っても勝利の女神は引き寄せられない。思い出したくない出来事である。 つづく