今年のアカデミー賞作品は、アメリカ映画「ノマドランド」である。受賞が決まってから、近所の東宝シネマで再上映なされている。
アカデミー賞受賞作は、今まで裏切られたことのない感動作ばかりで、見逃すことはない。東洋系初の女性監督で話題になっていた。
アメリカの素晴らしい風景がオープニングスクリーンに流れ、これから始まる物語がいやが上にも高まった。
物語の派手な展開はないが、これぞアメリカだと思えるところが、私の心をわしづかみにした。それは自由である。
自由は私が目指して来た生き方である。漂流労働者の、車上生活者の心ゆくまでの自由は何だろう。全ての生き方を犠牲にしてまでも、自由は手ばなさない。
職を転々しながら、自分の生き方を貫く女性の信念、静かに静かに潜航するが、人間の持つ芯の強さを垣間見た気がする。