安楽死

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  終活を考える齢になった。若い若いと思っていたが、いつの間にか立派な高齢者の仲間入りをしていた。喜んでいいのか、悲しんでいいのか複雑である。
 先日、ALS患者への嘱託殺人事件が起き、終活を考え始めた私は安楽死に対する認識を新たにした。金を貰って安楽死を手伝ったのは言語道断だが、考えさせる問題である。
 ALS患者の苦しみを身近に知っている私には他人事とは思えないのである。正直なところ、今度の事件で「楽になってやよかったね」と思う私がいた。
 許されないことだが、話す事も、呼吸も一人では出来ず、生きている理由が見いだせない。こんな状態で、安楽死が認められていたら、嘱託殺人事件も起きなかっただろう。
 私は冷血人間ではない。全ての人は生きる権利があることは百も承知である。ALS患者にも希望を持って生きて欲しい。しかし生きる権利もありが、死ぬ権利も認めて欲しいのである。
 「生きることは、死ぬ場所を見つけたり」と、言った先人がいる。誰もが死に場所を自分で探せる世の中になって欲しいと願うものである