芝生

 

天気予報は朝から傘マークであった。気象衛星で宇宙から観察しているのでよく当たるようになった。其れが大外れで雨の兆しもない。
雨の予報で、朝からのんびり過ごそうと、身も心もおだやかであった。ところがどうだろうか、蒸し暑いが雨の気配は全くない。

芝生のある家に住みたいのが若い頃からの夢である。小さい庭だが芝生のある家に住めて、念願は叶った。
綺麗な芝生にある家に住みたい夢はかなったが、手入れの事は頭になかった。特に梅雨の時季は芝生、雑草が伸び放題になる。

手入れしてある芝生は綺麗だが、伸び放題になると人の住処とは思えないほど見苦しくなる。雨や暑さにかまけて手入れを怠れば、住人さえだらしなく思われる。
雨が良い天気に替わった。心構えは出来ていないが、今日こそ芝生の手入れをしないと世間様から笑われる。人間は他人様から逃れられない。