熊本城

 熊本地震で熊本城は大きなダメージを受けた。阿蘇神社も莫大な被害を受けたが阿蘇地域の人は阿蘇神社が地震の被害を一手に引き受けたのだと誇らしげに話していた。
熊本城の石垣は大きく崩れ去り、無残な姿をさらしていた。下通、上通、大勢の行きかう多くの人々は我がことのように心を痛めていた。

 新聞に熊本城の復旧の様子が報道され胸をなでおろしていた。知事選の応援に来ていた鹿児島のM君が復旧中の熊本城を観てみたいと要望で、渡りに船である。
私も熊本に居ながら、外から見るだけで、復旧中の熊本城をこの目で確かめたいと思っていた。
M君は、「すばらしい、すばらしい」と感嘆の声を上げながら仮設通路を歩いていた。

 天守閣はほぼ出来上がり、清正が建築した熊本城の威容を晒していた。本当に白壁と瓦の輝き、そびえる天守閣は天下の名城と言える。
熊本城の完全復旧は、29年後との説明があったが、私やMはおそらく生きていないだろう。丹念に隅々まで見て回り、先人の偉業を称えたい思いにかられた。

熊本県知事選

 3月7日に熊本県知事選が告示された。17日間の選挙戦の火ぶたが切られた。知事選には4人立候補したが、実質K候補とN候補の一騎打ちである。
私は K候補を応援しているが、情勢は厳しい。友人のMが、旧知のK候補の応援に鹿児島から駆けつけてくれた。

 わざわざ他県から駆けつけてくれて、K候補は心強く思ったことだろう。百万人の見方がはせ参じてくれたとは大袈裟だろうか。
選挙は大事で、民主主義の基本であることは言う間でもないが、今まで選挙には無関心であった。

 しかし今回ばかりは違う。自民党の一党支配、長期政権で腐敗しきっている。自民党支配から脱却しなければ日本は衰退してしまう。
選挙事務所に行って、スタッフ、K候補の連れ合いに激励の言葉をかけてきた。激励の言葉にMの熱意が溢れていた。何ごとも魂がこもってないと、人は動かない。

米アカデミー賞W受賞

アカデミー賞、長編アニメーション賞、ゴジラー1.0視覚効果賞、日本人作品がW受賞した。文化の最高峰アカデミー賞、2冠を達成したのは快挙である。
人間は動物とは違う。理性があるし、パンのみでは生きていない。パンも大事であるが、心の豊かさ、品性を追求する動物である。人間である。

 文化の尺度を測るのに、音楽や芸術がある。素晴らしいドラマや、音楽や映像が人々に感動を与える。人間の生き方に大きな影響を与える。
哲学的になるが、人間がなんのために、どう生きるべきか、指針を与えるのが、小説や映画である。人間に生まれてよかったと思わせるのが、芸術、映画である。

 アカデミー賞にノミネートされた作品は高額な製作費(平均150億円)を費やしている。ゴジラー1.0は15億円、10分の1で賄っている。
費用をかければいいのではない。費用をかけないで、観客を感動させる日本の技術が評価を高めたらしい。監督が率先してAI技術を駆使したと言う。メガホンを握っていればいいと言う時代ではない。

 

赤ひげ

 久しぶりに生の舞台を市民会館へ観に行った。健康友の会から無料招待され勇んで出かけた。今どき無料とは有り難いが、ただより高い物はないと戒められている。
指定席ではないので、早いもの勝ちである。いい席で観るには早く並ばなければならない。開演1時間前に並んだが、考えることはみな同じである。

 早くから並んだ甲斐あって、前から10列目に無事陣取ることができた。最高の席である。俳優の息遣いが感じられ、観劇の醍醐味が味わえる。
「赤ひげ」は山本周五郎の原作で、黒沢明監督もメガホンをとっている。テレビでも連載され、我々の年代には広く知られている。

 名作をどう描くか興味があったが、不覚にも眠たさが勝り睡魔が襲ってきた。しかし、物語がだんだん進むにつれ、舞台に吸い込まれていった。
「赤ひげ」、いのちの平等、医療、医療従事者の代名詞になっているが、現実は医療界は金儲けの代名詞になっている。残念である。





30年後の私

 色んな研究があるもんだ!!未来自治体全国大会が、熊本で開催された。「30年後の熊本」をテーマに大学生が発表した。
未来を語るのに、30年後を予想するのに高齢者にはそぐわない。30年後の私はどう考えても天国か、地獄に迷い込んでいるはずだ。

私が、30年後を予想するのはむずかしい。この世にいないものが、30年度どうなっているのか、真剣になれるはずがない。
希望に満ちた若者だからこそ。未来をバラ色に描く意味もあろう。最優秀賞い選ばれた学園大の学生が手掛けた論文は、IT社会を予想したものだ。

 デジタルに弱い高齢者は、やっぱり若者にはついて行けない。未来のデジタル社会は冷ややかな社会に思えてしまうのは私だけだろうか。
ところがデジタル時代の若者の考えは,つながりを求めた暖かい社会であった。どんなに文明が発展しようと、人の心は温かいものである。

宿泊税

 熊本市は宿泊税の導入に踏み切るようだ。どうして熊本市が宿泊税を取るのか理解できない。役所は安易に税を庶民から取り上げようとする。
善政とは税金は安ければ安いほど良い。古今東西、悪代官は庶民いじめで、重税を課す。これ以上税負担が増えたら、たまったものでない。

 県庁所在地の熊本市だけが宿泊税を導入する。他の市町村は模様眺めで、そのうち県下全域導入することは目に見えている。
熊本市有識者検討委が導入することを決めたらしいが、裕福な有識者が庶民の意向が解ると思えない。庶民はつつましい生活を営んでいる。

 「税額は200~300円」が適当であるとの答申が出ているが、たかが300円、されど300円、物言えない観光客には迷惑な話でしかない。
県知事には4人が立候補している。生活感覚のある候補者が適正な判断をしてもらいたい。観光客は消費税を払って県内の消費を盛り上げている。消費を減らすような政策は改めてもらいたい。

知事選告示

 県知事選が今日告示された。4期16年で退く蒲島知事に代わる新たなリーダーを決める大事な県知事選挙である。
裏金問題で揺れる、国民があきれている自民党公明党支持を取り付けている木村さん、野党が応援している幸山さんの、実質の一騎打ちである。

 私の予想は外れて欲しいが、自民、公明推薦の木村さんが、圧勝するのではないかと、危惧する。
是だけ不祥事、政治不信を招いた自民党が支持する木村さんが勝利するのでは、投票には行きたくなくなる。投票率は戦後最悪になるのは目に見えている。

 蒲島知事は中立の立場で、どの候補にも肩入れはしないと言っていたが、木村さんの決起大会では、後継者は木村さんと、バトンを渡すパフォーマンスをいして見せた。
蒲島さんの言行不一致が政治不信を招いているのだ。平気で嘘を述べる知事は誰も信用しない。ここらで、自民党から、野党にバトンを渡し、政治が一新されることを望んでいる。