辞世の句

細川ガラシャの辞世の句である、「散りぬべき 時知りてこそ 世のなかの 花も花なれ 人も人なれ」。覚悟の自殺である。
よりもよって、川勝平太静岡県知事が辞職願を提出した日にガラシャ夫人の辞世の句を引用して心境を語っている。

 細川ガラシャの死を前にした詠った句を引用するなんて、おこがましく、恥知らずである。夫人の純粋な心を踏みにじっている。
そもそも、職業差別の発言した、不祥事の責任を取って、辞めざるを得ない立場と、細川ガラシャ夫人の辞世の句と、同列に比べる心境がわからない。

 霞が関や県庁に勤める人は頭が良いかもしれないが、米を作ったり、道路や橋を建設したりする人が単純とはよく言えたものだ。
世の中には、持ち場持ち場がある。与えられた立場で精一杯努力することが大事である。社会は一部の人ばかりでは成り立たないのである。