仰鳥帽子

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  春を告げる福寿草が、我が家の庭に黄金色の花びらを輝かせていたが、今日の雨で散ってしまった。季節は移り行く。
 果断なく降り続く雨は、心が物悲しく繊細に響いてくる。自然に抱かれている感情が湧いてくる。今年は何時になく厳しい冷え込み、色んな想いが交錯する。
 「Uさんの名前が新聞の死亡欄にある」と元同僚が知らせてくれた。Uさんとは野球部でバッテリーを組んで仕事でも同じ課に属していた
 会社にはたった8年の勤めであったが、上司、先輩、同僚には大変お世話になった。今思うと、生意気であった私を根気良く、優しく指導してもらった。
 それが、上司、先輩、同僚がたて続けに鬼籍に入った。共に喜びも悲しみも共有した仲間は特別な存在である。この雨が気落ちした心を暗くする。
 五木、相良、山江の三村またがる仰鳥帽子に、満開の福寿草が新聞に載っていた。直ぐにでも福寿草に会いに行きたいが、天気のように心が晴れない。