姉の死

姪っ子から電話があった。「母が息を引き取りました」。2週間前、「延命治療はしません、1カ月持つかわかりませんが覚悟していて下さい」と連絡があっていた。
覚悟はしていたものの、姉が亡くなった知らせに、呆然としてしまった。生きているだけで安心してしたが、この世にいなくなったと思うと急に寂しくなった。

小学校に上がる時、最初に文字を教えてくれたのは姉だつた。自分の名前と、1~10の書き方を繰り返し繰り返し教えてくれた。私が小学3年生の時お嫁に行った。自宅から花嫁姿で嫁いでいつた。
夫婦喧嘩して何回も帰って来たが、親父の一喝で帰って行った。帰る後ろ姿を見て可哀想であった。もう少し親父は優しくしてあげたらと子供心に思っていた。

可愛いいまるまる太った赤ちゃんが出来、幸せそうだった。ところが難病を患い2回目の誕生日の前に、可愛い盛りの長男は天国に召された。
人の一生には山あり谷あり、他人には話せぬ苦労があるものだ。姉の旦那は若くしてあの世に旅立った。天国で仲良く過ごして下さい。