八十八夜

f:id:sin0501:20210501084922j:plain


f:id:sin0501:20210501084817j:plain

  今日は八十八夜である。実家が農家だったので、季節の節目節目には今でも関心がある。夏も近づく八十八夜、昔から農事を本格的に始める目安とされていた。
 家の周りや田畑の周りに茶の木が植えられていた。ほとんどの農家は自家消費分は我が家の茶畑で賄っていた。
 我が家は、お茶を仲買人に売り渡していたため、八十八夜あたりから一家総出で茶摘み、製造を行っていた。
 一斉に芽吹くのでうかうかしていたら商品にならない。茶摘みは短期決戦で猫の手も借りたい忙しさなのである。
 私は根気のいる茶摘みは苦手で、色んな理由をつけてサボっていた。それでも茶揉み、茶煎りは、夜なべの仕事で逃れられない。
 若い頃はお茶には関心はなく、手伝いもしなかったが、高齢者になって、健康にいいこともあって毎日飲んでいる。家族の手助けをして、役に立っていたらと、少年時代を懐かしんでいる。