さちお残日録

 

 

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 藤沢周平原作、「三屋清左衛門残日録」のドラマを観た。お城勤めを息子に譲って、隠居生活に入った武士の物語である。
 他人事は思えず、チャンネルを合わせることにした。勤めを辞めると、急に老け込み
やる気を失くすのが世の常である。
 江戸時代は家督を譲るのは今の定年と合わせるのが相応しく思えるが、現代には合致しない。現代はめいめい独立しているので、跡継ぎの考えは廃れてしまっている。
 江戸、明治大正、戦前まで、家督を譲る風習があったが、現在も続いていたならと
思わないでもない。隠居の風習は生活を楽しむ事ではこんないい制度はない。
 定年制度のない自由業の私が、60歳で仕事を辞めたのは、隠居して生活を、風流を嗜むためだったと思っている。
 この事だけは、誰にも相談せず自分で決断した。人間に生まれて仕事だけの人生ではつまらない。三屋清左衛門は風流を愛する隠居生活である。少しでも近づきたいと思っている。