命日

未明からの雨は、昼近くなって本格的な雨になった。私的には涙雨になった。それと言うのも29日は連れ合いを亡くした、月命日である。

 本来であれば、納骨した仏厳寺にお参りして、お菓子や花を供えるのが、供養になるのだが、家の仏壇で手を合わせている。

 悲しみは月日が経つにつれ薄くなると世間では言われているが、私にはだんだん悲しみが強くなっていく様な気がする。

 雨で何もすることなく、封印していたアルバムを紐解いてみた。昨年の今頃連れ合いは確かに生きていた。スナップ写真から今にも飛び出して来そうなぬくもりがある。

 菊池神社周辺、山田の大藤、黒木の大藤、確かに連れ合いとの楽しい思いで光景が浮かんでくる。

 男は想い出に生きて、女は未来に生きるとは、よく言ったもんである。女は強し母は強しである。俺は違うぞと強弁しても、世間男以下であることがよく解った。

 連れ合いとの想い出にしがみ付いていても、次のステージに上れない。

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